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さて、キャラメルボックスサマーツアー、「さよならノーチラス号」である。知っている人は知っているが昨年上演予定が脚本の成井氏の急病により演目変更。そしてこの夏に雪辱を果たすためにできたストーリーである。ちなみに初演(やってないっての)の構想予定は「ノーチラス号はバスだった。というちょっとSF的解釈のもとに作られるストーリーのはずだった。それがどう変わったか。それについては以下参照。ちなみにまるみちゃんはこの劇団ではあまりにも有名な「TVに魂を売った男」上川隆也よりもごひいきな役者に西川浩幸さんという方がいます。ええもうすごく好き。彼がいなかったら絶対私6年前はじめて舞台みたときに速攻CSC入ってないよってくらい好きです。そんな歪んだ視点で本日もレポは始まります。他の役者さんについてはそのつど説明して行きましょう。てことで。 さて。すでに何年か経験しているハコのせいか、舞台美術も広さにあってきたな、と思える今回の公演。このセットは工場?船内?ちょっと古っちいセット。奥行きあり。演目変更については聞いているので、どんな公演?とおもいつつキャラメルにおける同行者、Hちゃんとふたりで観劇にはいる。この劇団は前説・ついでに言うなら始まる前にいきなりリクエスト大会とかはじめちゃったりするからして開場時点から席にいないと損をするので、当然開場時点からいます。そして前説太郎こと代表加藤さんの話の後、舞台へ。 まずは最初、オープニングダンス(注・キャラメルボックスは必ず出演者によるダンスがあるのだな。まるみはこのダンスめちゃめちゃ好きで。一番好きなのは「ALONE AGAIN」と「嵐になるまで待って(再演時)」、「レインディア・エクスプレス」かなあ。たまにダンスで泣けてくることも。でもそれは君だけだよまるみちゃん)今回は「海底二万里」のワンシーンからのダンス。我々二人がひそかにおすすめなダッチこと篠田剛さんがなにげに踊っていたと思うのは気のせいか。この中でのネモ船長(上川)の渋い演技がかなりツボであった。しかしこの話は「海底二万里」ではない。 (STORY)現在デビューしたての推理小説家である星野タケシ君(西川)のお引っ越し。時間になっても業者が来ないが、本人は荷造りの途中で見つけた「海底二万里」を読み耽っていてもっと引っ越しは滞っていた(笑)手伝いに呼ばれた女性編集者にどやされしぶしぶはじめる星野君。そのとき荷物の中にあったブリキのノーチラス号の模型を発見。次の小説のネタになるかも、と編集者におどされ、彼の少年の日の記念品であるその話からかれの12歳の夏休み・18年前の回想を話しはじめる。 この父母がコミカルでよい。テンポはわりといい感じで進んで行くのだが回想というだけあってさらに早い。父がやはりわれわれのオススメ、近江谷太朗さん。このひとここ近年シブい役が多かったんだけど、これはこれでかっこいい。シブい近江谷さんについては近年の劇団ショーマの舞台の客演なんかそんなかんじです。知っている人は思い出してください。あっしまった天王寺さま(「俺たちは志士じゃない」)があったか・・・ジジイ役、かっこいい。でもなんかとぼけていてそのあたりもまるみちゃん好み。生活につかれた感じがでていてよいのだな。兄の大内あつを君も厳しいお兄ちゃんといったかんじでなんだかこんな家族と離れて暮す星野君がかわいそう。で、この整備工場の主が上川隆也。名前が根本さん。犬と2人でくらす若者である。・・・そう。犬なのだ。犬なんだよ。話がそれるが、このノーチラス号の広告にでているのは上川・西川、そしてもう一人女優がいる。坂口理恵さんというのだが、彼女がここで登場する。茶色いパンツ、茶色いベスト、はっきり言って出演者の中でも1、2をあらそうベリーキュートないでたち。ちょっとボーイッシュともいえなくもないが。彼女は根本さんの同居者・サブリナ(犬・メス)なのだ。ああ、彼女はあんなに告知で出ていたのに人じゃなかったのね。と思ったのは終演後。出てきた瞬間の私の感想はサブリナあああああ!!!(はあと)である。すごくかわいいその姿に一目惚れするまるみ。とにかくこの犬がかわいい。めちゃめちゃかわいい。ちょっと斜に構えたその仕草、嫌な奴には徹底的に攻撃し、その手をゆるめないその姿勢、そしてなんといってもちょこちょこでてくるときのジャンプ(笑)ああ、サブリナファンクラブあったらはいりたい・・・(本気か)と思うくらい惚れました。この劇団で犬をやった役者は2人いるけど、私はこのサブリナははまり役だとおもいました(笑)再登場切に望む(爆) この犬がしゃべる言葉が聞こえてしまった星野くん、家族たちに「サブリナはしゃべれるんだよ!」というけども当然誰も信じない。くやしいからサブリナがしゃべるのを録音しようとデッキを用意。その時整備工場には根本さんの兄夫婦が車を直してもらいに来ていた。態度L(死語)な兄ちゃんと不穏な空気の根本さん。兄嫁のたのみにしぶしぶ修理を承知する。兄嫁はついでに(ついでかい)星野君の身の上に同情したのか、彼を家に招待したり河原に遊びにさそったりする。そんなある日、地元の高校生が二人、整備工場に現われる。彼等はクラスの友人、美香をはねた車をさがしていた・・・。 どうして西川さんはこんなに年齢不詳なのだ(笑)小学校6年生をやってて違和感がない。犬だのジジイだの色々見てきたが、この人の小学生というのは気のせいかはじめて見た気がする。でも似合う。同じくはまっていたのが根本兄夫婦。見るからに冷血漢な役柄は似合っているを岡田達也、そして、今回は(犬がヒロインなために)ちょっとヒロインのような気もする岡田さつき両名。二人とも妙にはまっている。弁護士だか検事だかの夫婦なのだがおっとりした奥様って感じでよろしい。そしてここにサブリナがからんでくるのが何とも言えない。 高校生たちに事故車を修理しなかったかをきかれ、知らないという根本さん。だが星野君は兄夫婦が持ってきた車がそれだと感じる。で、はねられた女の子の病院に見舞に行ったり、高校生の2人となかよくなったりしていく。また逆に兄嫁に釣りに連れて言ってもらったり、根本さんにアドバイスをうけたり。真実をつげようかどうしようか悩む星野君。だがしかし、彼が言おうとするといつのまにかサブリナが現われ、邪魔をするのだった(笑)サブリナ病院だろうとどこだろうと現われるわ、かみつくわかみつくわ。もう頭よすぎ(笑)そんなサブリナをかわし、とうとう高校生たちに真実を告げる。だが美香は「入院費の40万だけなんとかしてくれたらいい」という。かくして彼等はお兄さんをゆすることに。成功するが、星野君がもらったお金は50.万。でも美香にわたしたお金は40万。10万持って星野君は多摩川に沿って逃げるのだった。 このあたりの星野君の葛藤がすごくつたわってくるのだ。そしてサブリナの行動の主旨も。ああ、サブリナかわいいやつ(しつこいぞ)。星野君がなにかを思い詰めていくのもこのあたりから。そして星野君のお兄さんが美香の兄になりすまし、根本兄をゆするのだ。兄対決もけっこうたのしかった。でもでも、「川に沿って」の演出は・・・個人的には「ハックルベリーにさよならを」だけにしてほしかった。うん。そういやあの主人公も年同じくらいだな、たしか。 10万GETしたけど途方にくれる星野君。いつのまにか後にサブリナ(ああサブリナおいしすぎる・・・)。サブリナが話しかける。ちゃんと言葉に聞こえるため、二人で話す。お金が欲しかった訳ではない。自分の心をサブリナに語る星野君。サブリナが「でもね」という。そこに現われる根本さん。彼は星野君を説得する。そしてその時、自分も昔、犬が人の言葉を話すのを聞いた、と告白するのだった。(ちなみにその犬はサブリナのおばあちゃん) このあたりで上川扮する根本さんがめちゃめちゃかっこいくなるのだ。それまでただの怖い人だったのがだんだん人間らしさが出てくるというか。ぶっきらぼうなだけでその中味は情に厚い男・上川。兄夫婦をひそかにかばい(私にはそう見えた)、星野君の気持ちもわかってやる人情味のある男。この話の中で一番いい男や。さすがサブリナの飼い主(笑)ちょうど上川は「青の時代」の榛名さんの髪形のままなんだけど、無精髭がいいかんじ。無口な男も似合うな、と実感。 すべて語り終わったが、運送屋はまだこない。根本さんたちのその後をききながらその件をたずねる。実は運送業者にたのんだわけではなく、根本さんが手伝いにきてくれるのだ。サブリナの孫、サブリナ三世をつれて。そして久々に再会する2人・・・・ そう、あのうざったい閑話休題はこのエンディングのためだったようで。なんだかぶっきらぼうななかにもオヤジくささの入った根本さん、そしてやっぱり変わらなくそっくりなサブリナ三世(当り前や)。すごくすごくほのぼのとしたエンディングで私的にはすごくすきだったのだ。うん。 で、カーテンコール。今回は3回ありました。さすがに客もわかっていて(笑)3回目、近江谷さんがしゃべるまで拍手なりやまず。たしか1回目が西川さん、2回目が上川さん、ラストは近江谷さん。私たちも「近江谷さんしゃべるまでは拍手する!!」と変に気合いはいっていたせいか、3回目きたときはうれしかった(笑)また彼のあいさつが笑えるんだな。でもそれに気をとられていてあとで気付いたがこの回は西川さんの名文句「僕たちはいつでもここにいます」がなかった。「思い出したらまた会いに来て下さい」はあったのに。それだけがちょっと残念。でもでも最高でした。全然当初の話とちがっていたけど、でも私はすきでした。ですのでまたサブリナの登場待っています。以上。 おつかれさまです。ここまでようこそ(笑)。初のキャラメル舞台レポ、いかかだったでしょうか。もうスカパーの方でも放送終了したようなので見た方、また本公演見た方、いろいろ違う点多いかと思います。私もかなり忘れています(笑)。もう2ヶ月たつんだもんね。当り前か。うろ覚えだけど勢いだけはあるとおもう。まあとにかく感想、ご意見、およびご指摘はメールでおまちしております。ただいうなら、この前日私CONVOY SHOW見にいっているんです。それでキャラメルのダンス見て「うん、うまくなった」と思えた。ダンス集団の後にです。それは人によって感想違うと思うけど、私は今まで見たキャラメルのダンスのなかでいちばんメリハリ効いてたダンスだったと思う。次回はどうなるのかな。でも次に見たキャラメルのレポは電車事故で開演にまにあわなかった「ケンジ先生」ですから。まあ期待せずにお待ちくださいませ。しかしやっぱり舞台レポむずかしいな。はじめて見た人が通じてくれるといいな、と思いますが・・・うーん(汗)精進します。(10/20) |
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